再会

一週間後、オレはハローワークのために難波に来ていた。
こないだの少し嫌な思い出が蘇る。
「ほんま、あの女なんやねん!」
少し腹がたったが、すぐどうでも良くなった。

ハローワークではしばらく職をさがしているが、不景気&30歳を超えたオヤジにはなかなかいい仕事は見つからない。
前の職場では真面目に働いたのだが、この不景気で倒産、全員解雇となってしまった。
どんだけ頑張っても、母体がしっかりしないとなぁとか考えたら、就職活動にも身が入らなかった。

この日もパソコンでめぼしい仕事がないかチェックしたが、興味を引く仕事もないので、1時間もたたず、帰ることにした。
帰路、いつものようにツタヤにより、好きな洋楽を聞き、雑誌を立ち読みして近所のカフェによった。

これがハロワに来た際のゴールデンコースだ。
オレはいつものように、2階からアーケードが見下ろせる窓際のソファー席に腰掛けた。

「ふぅ」
ともはや癖になったため息をはいた。

ふと目をやると、驚いた。
向かいの席には先週の彼女がいる。
そう、オレが優しい言葉をかけたのに、罵声で返した礼儀知らずな女だ。
向こうも気づいたのか、少し考えハッとした様子だった。
「こないだはすみませんでした。」
驚いたことに、彼女は躊躇する様子もなく、オレの前に来て深々と頭を下げたのだ。